E231系近郊型デビューから今日まで

The History of Suburban Train Series E231


駅の音と走行音の調和や自動放送も魅力!


国府津車両センターの車両が登場して活躍範囲がぐっと広がった
2004.12.02 上尾〜宮原間で撮影


きぃ〜ぃ〜ん、ひゅ〜ん、びゅわ〜ぁ〜ぁ。

その音は細く鋭く、速度が上がるにつれて音が下がる不気味な現象が起きます。
そんな走行音が周辺の音とどのように調和しているのか。
自動放送はどのようなものなのか。
ということに的を絞って掲載しています。


なお、このコンテンツにあるサウンドは
著作権無記のファイルはクィティアオパッタイさんからの提供となっています。
サウンドの形式はMP3です。


戻る

音で聞くE231系近郊型

もくじ
各種記事への移動は以下からどうぞ

●小山車と国府津車の走行音の比較
●2階建てグリーン車無料開放期間中の案内
●ドアの鳴動とその様子
●停車駅や注意事項を案内する自動放送
●宇都宮線の自動放送
●東海道線(東京発着)の自動放送
●東海道線(熱海〜沼津間)の自動放送
●両毛線(高崎〜前橋間)の自動放送
●伊東線(熱海〜伊東間)の自動放送
●高崎線(上野発着)の自動放送
●宇都宮線末端区間(宇都宮〜黒磯間)の自動放送
●御殿場線の自動放送
●その他の自動放送・肉声放送

※この他にも音の博物館でサウンドを聞くことができます。

●小山車と国府津車の走行音の比較
小山車は2000年に登場、国府津車は2004年に登場しました。 4年も間が空いたものの基本的な部分は共通で、走行音自体には差異は殆どありません。 国府津車は小山車をしのぐラジオノイズ対策を施したVVVFインバータ装置のために厳密には音が異なりますが、 素人耳では到底わかりません(私もわかりません)。 異なるのはモーター車のユニットの位置が違うことで、定点観測ではモーターのうなる位置が異なるということが大きな違いと言えます。


●2階建てグリーン車無料開放期間中の案内
「この列車はグリーン車が連結となっております。 秋のダイヤ改正前日までは普通車としてご利用いただけます。 なお、グリーン車連結列車は日によって異なりますので予めご了承ください。」 という駅員の放送が入ります。 ホームには警備員や駅員が立ち、列車入線時には物々しい雰囲気となります。 掲載しているサウンドは2階建てグリーン車連結初日一番列車(宇都宮線上野行524M列車)です。 かなり貴重なサウンドです。


●ドアの鳴動とその様子
小山車と国府津車ではドアチャイムの鳴り方も動作も異なります。 双方共に開閉装置はリニアモーター式となっているのは変わりませんが、 グリーン車登場時に開発された片開きのリニアモータ式の技術を普通車にも反映させたことから異なるのではないかと見ています。 ドアチャイムの鳴り方は小山車はドアによってばらばらで、国府津車は音が揃っています。 とりあえず音を聞いた後にこの解説を読めばわかるといった感じでしょうか。 比較のために同じリニアモーター式を採用している松戸車(通勤型)のサウンドも紹介しておきます。


●停車駅や注意事項を案内する自動放送
車内の天井から流れる自動放送は小山車・国府津車ともに2004年10月16日ダイヤ改正から開始しました。 この声の主は日本語は三浦七緒子さん、英語はクリステル・チアリさんです。 優先席の英語表現が非常に面白く、「Expecting mothers」が妊娠中のお客様に当たります。 グリーン車の料金案内の放送も充実していますが、日本語と英語でやや解釈が異なるような気がします。 とりあえず聞いてみてください。

↓特別快速小田原行き(湘南新宿ライン南行き)
新宿発車時の車内放送(日本語)(230KB)
新宿発車時の車内放送(英語)(218KB)
注)上記ファイル音声は使用開始当時(2004.10.16)のものです。現在は異なります。

●宇都宮線の自動放送
2004年10月16日に使用を開始した自動放送ですが、 これは湘南新宿ラインに集中投入されたグリーン車を考慮したもののように感じます。 使用開始当初(2004年10月16日)は湘南新宿ライン全列車のほか、 約半数弱の宇都宮線上野発着でも聞くことができましたが、 高崎線上野発着では1日4往復(当時)の国府津車(グリーン車付)のみでしか聞けないなど何かと制限があったものです。 ここでは自動放送のスタンダードかつ、一番浸透しているであろう宇都宮線の自動放送を紹介します。 録音したものは2006年7月ですが、それ以前はグリーン車の車内料金事前料金の設定についてなどの説明もありました。 現在は省略されていますが、これはグリーン車が利用客に浸透したものと考えてよいでしょう。


●東海道線(東京発着)の自動放送
新車が入ったばかりのためかその電車がどのような編成かどうかが把握仕切れていない様子で、戸惑いを隠せません。 英語の自動放送は「Commuter's Rapid」と発音しています。 また、横浜駅構内を通過するサウンドがありますが100km/hで通過するためにポイントを渡る音がすさまじく揺れもすごいです。 これらの音で東海道線を走る音環境がよくわかると思いますので是非とも聞いてみてください。
↓通勤快速小田原行き(東海道線下り)
品川駅11番線接近案内放送(223KB)
品川駅発車情景音と車内放送(日本語冒頭)(222KB)
品川駅発車時の車内放送(英語冒頭)(195KB)
横浜駅通過走行音(138KB)

↓快速アクティー東京行き(東海道線下り)
大船駅発車時の車内放送(日本語冒頭)(50.5KB)
大船駅発車時の車内放送(英語冒頭)(43.7KB)

※補足
自動放送は停車駅の案内が終わったところで切っています。(以下の音声も同様)
グリーン車は4号車・5号車です…」というグリーン車案内放送と、
この電車には優先席があります。お年寄りやからだの不自由なお客様…
というマナー促進放送が入る場合があります。

●東海道線(熱海〜沼津間)の自動放送
113系時代の名残でJR東海管内へも乗り入れています。 ただし以前のように静岡・島田等に入ることはなく、沼津までが乗り入れ範囲となっています。 全ての列車でグリーン車が連結編成が運用されているため、勿論ではありますが自動放送も完備しています。 ただし、JR東日本の独特の言い回しのマナー文についてはJR東海管内では流れません。(電光掲示板も同様)
沼津発着は静岡発着が消えた2004.10.16改正以後もそれなりの本数設定があることから、同区間でも徐々に馴染んで行っているようです。 なお、東海道線では113系が2006年3月18日ダイヤ改正で撤退し、普通・快速系列車はE231系近郊型と211系のみの運用となっています。
●両毛線(高崎〜前橋間)の自動放送
E231系近郊型は広い範囲で運用されていますが、両毛線には殆ど入らないために自動放送を聞くことができる列車は1日数往復に限られています。 そんな2往復でもちゃんと放送しています。 また、乗り換え放送の内容も独特で聞き応えがあります。 ここでは両毛線下り列車高崎駅発車時の放送と全駅の到着放送をカバーしています。 なお、新前橋行きは両毛線ではなく上越線の扱いとなります。(行き先表示は高崎線のまま)

●伊東線(熱海〜伊東間)の自動放送
2004年10月16日のダイヤ改正時では1日1往復しか入らなかったE231系近郊型ですが、 置き換え終了とともに伊東の顔になりました。 JR東日本の営業区間の末端ではあるもののしっかりと自動放送がフィードバックされています。 2006年3月18日改正で113系からE231系近郊型に完全に置き換わり、伊豆半島の入口の電車風景は変わりました。 伊東線内で特徴のある自動放送は網代駅到着時で、「電車とホームとの間が開いているところがありますので、足元にご注意ください。/Please watch your step when you leave the train.」という段差案内があります。 湘南新宿ラインでは渋谷でも同様の放送を聞くことができますが、ここでは線形の厳しさや地形変化が豊かであることが放送からもうかがえます。

●高崎線(上野発着)の自動放送
2004.10.16改正で自動放送が開始されたわけですが、それはグリーン車連結編成に限られたことでした。 改正当時、高崎線上野発着のE231系近郊型は小山車のグリーン車なし編成限定充当されており、 小山車の運用が大半を占める上野発着の高崎線は肉声放送が主でした。 上野発着の4往復については国府津車での限定運用のため自動放送でしたがいずれも普通列車でした。
そんな中、2005年3月には小山車グリーン車連結編成の増加により、 上野発着の高崎線にも自動放送がさらに普及することになりました。 今までは普通列車のみだったものが、快速アーバン号・通勤快速にも充当されるようになったため (それでも高崎線の上野発着快速列車に充当されるのは1日1往復)、 自動放送のバリエーションが増えました。
なお、2006年7月8日改正で高崎線を走る211系列車がE231系近郊型により淘汰された関係で、 同線ではE231系近郊型の運用が全列車の半数以上を占めるようになり、 快速アーバン号への充当列車も増えるなど、数多くのシーンを楽しむことができるようになりました。
↓快速アーバン前橋行き(高崎線下り)↓(AKIRAさん提供)
上野発車時の車内放送(日本語)(299KB)
上野発車時の車内放送(英語)(98.9KB)

↓普通大宮行き(高崎線上り)↓(AKIRAさん提供)
この電車は高崎線普通電車大宮行きです(95.6KB)
This is a Takasaki line train for Omiya(73.3KB)

●宇都宮線末端区間(宇都宮〜黒磯間)の自動放送
2004.10.16に開始された自動放送はグリーン車連結編成に限られたものでした。 付属編成(グリーン車を連結していない)だけで営業運転に入った場合は肉声放送でした。 宇都宮線では上野〜宇都宮間では付属編成同士を組み合わせた10両編成が、 宇都宮〜黒磯間では付属編成単独の5両編成が充当されることがあるため、 列車によっては自動放送が流れないことがありました。 特に宇都宮〜黒磯間においてはグリーン車連結編成が乗り入れることがないため、同区間における自動放送は皆無でした。 しかし、2005年10月末頃からは付属編成だけでも自動放送が作動するようになりました。 これにより、宇都宮〜黒磯間にも自動放送が導入されたことになります。 ここでは上野発通勤快速黒磯行きを例にとって紹介します。 始発駅でもグリーン車に関する案内放送のないさっぱりとした内容であることが最大の特徴です。
なお、2006年7月8日には上野発着の全列車にグリーン車が連結された都合上、 上野〜小金井間では次に挙げるような自動放送は聞くことはできなくなりました。 小金井〜黒磯間では引き続き聞くことができます。

●御殿場線の自動放送
1日2往復の東京〜山北間の直通列車に加え、1日1往復の国府津〜山北間の区間列車にも使われています。 直通列車については全てが国府津で分割併合され、もう片方の編成は東海道線小田原・沼津発着となります。 東京発沼津行き・山北行きの分割編成の場合、国府津駅到着時に次のような放送が流れます。 「まもなく、国府津、国府津。お出口は、右側です。 前10両は、東海道線、沼津行き、後ろ5両は、御殿場線、山北行きです。 お乗り間違いのないように、お気をつけください。 The next station is Kozu. The doors on the right side will open. The first 10 cars are toward the Tokaido line for Numazu station and the last 5 cars are toward the Gotemba line for Yamakita.」
なお、これは宇都宮線末端区間(宇都宮〜黒磯間)の自動放送使用開始と同時に行われた処置であり、 前述の小山車(宇都宮線)同様、国府津車の付属編成の列車でも自動放送装置の使用が開始されたため、 御殿場線内で自動放送が機能するようになりました(2005年10月末から)。 また、東海道線の熱海〜沼津間同様に、マナー文等は放送されません。
↓普通沼津・山北行き↓(AKIRAさん提供)
東京駅発車時の車内放送(日本語)(285KB)
東京駅発車時の車内放送(英語)(81.7KB)

●その他の自動放送・肉声放送
ちょっと珍しい放送を集約しています。 音を聞くだけで「えっ?」と感じるかもしれません。 現在こそE231系近郊型が走る場合は全て自動放送ですが、 当時はグリーン車を連結しない編成で運行する列車は自動放送を一切使っていませんでした。 以下に紹介するのはグリーン車デッキの車両停車放送と、肉声放送時代の御殿場線です。

戻る